◆桜の花の咲くころに◆


桜の花の咲くころに

逢える・・・と言った人がいた

桜の花の咲くころに

逢える・・・と言った人を思う


小さな小さな手をつなぎ

小道を駆けた人だった


優しい優しい微笑の

なぜか懐かしい人だった


遠くに霞む花吹雪

静かな影を追いかけて

見えなくなった追憶の

後姿を追いかけて



私は今も待っている

見えないあなたを待っている


桜の花の咲くころに








◆紺碧の湖に佇みて◆



紺碧の湖に佇みて・・・

・・・千尋、そなたを・・・思う

暖かな小さな白き微笑を・・・思う


私の前には・・・大きく果てしない湖―――

―――紺碧の漣の絶え間なく押し寄せる

ひたひたと・・・絶え間なく押し寄せる・・・

・・・刻とともに


渡り往く風は・・・冷ややかに音も無く

彼方に運ぶ思いは・・・何処までも熱く

水面に映る幻の影を見つめれば・・・

・・・千尋、愛しいそなたの面影

薄紅の桜の花の下で・・・

・・・ひとり佇む・・・








* * *


この詩は、いつもお世話になっています櫻 沙耶美さまからいただいたものです。
うううう、美しいーーーー!!!(叫)

この音楽的なことばの響き! 
ぜひ、声に出して、お楽しみください!

そして、この絵画的な色彩感の豊かさ!
むせるような満開の薄紅色の桜と、りんと光る紺碧の湖面とのコントラスト!

鏡のような水面にはらはらと落ちる花吹雪。
その花びらいちまいいちまいには、千尋の想いがのせられて。
ふたりを隔てる静かな湖のほとりに佇むハクのもとへも。
すべるように散りよせてくる様子が!
めぞぴあのの眼前にはBGM付きで迫ってまいります!!!

詩全体を包むのは切ない慕情なのですが、
めぞぴあのの頭の中では、桜は千尋、湖はハク。
湖面に花びらが舞い降りる様子に、思わずふたりの再会の予感を重ねてしまうのは、
いけないことでしょうかーー!?(ごめんなさい、櫻さま ^^;)

こんな素晴らしい作品を惜しげもなく下さった櫻 沙耶美さまに感謝!です。
なお、櫻 沙耶美さまのサイト『夢幻夜行』へはリンク部屋から行けますので、ぜひ!



この壁紙は、「自然いっぱいの素材集」さまよりいただきました。