<其の一>
凝る血の身は吾亦紅風折れの
ささやくばかり音のかわくは



【読み】

こおるちの みはわれもこう かざおれの 
ささやくばかり おとのかわくは



【めぞぴあのの独断と偏見による解釈と一押しポイント!!】

苦痛と、血にまみれ。
赤黒く凝固した冷たい傷口は、全身に。
まるで、吾亦紅(われもこう)のような。
傷付き、汚れたこの体。
むなしく耳に響く乾いた風の音。
まだ生々しい傷跡を逆撫でするかのような。
かさかさときしむ、微かな風音。


「凝る」血と、風折れの音の「乾いた」響き。。。
この二つのことばの呼応が、、なんとも言えません!!!!
べっとりとした鮮血と、ざらりと乾燥した風。
絵画的で、同時に触感的な読後感に、ためいきです。
個人的に傷ハク好きなもので(こらこら)、こういう世界はぞくっとします。

なお、Kenさまが、吾亦紅(われもこう)という植物のお写真と解説を寄せてくださいました。
こちらから、どうぞ。
ちなみに、管理人はこの花のことを全く(読み方さえも^^;)知りませんでしたので、 勉強になりました!!!!

♪この壁紙はシシィさまよりいただきました♪



<INDEXへ> <たからものへ> <和歌 其の二へ>